第34章 主よ甘き日々を終わりまで5(烏養繋心)
お部屋の奥に更にお部屋があり、中に入るとゆっくりしながら映画などを見れるスペースになっている。
疲れたから少し休んでなんか見ようかと誘われ、いつもみたいに隣に座った。
映像がついてからずっと、彼の体に密着するように凭れさせて、肩に手を回されて動けないように座らされた。
こんな、大事にしているみたいなことされると、勘違いしそうで…。
心臓がずっと音がしててうるさい。
伝わってしまいそう…。
額に軽くキスされると目眩がしそうだった。
今まで、こんなこと、なかったのに…。
顔がきっとさっきより赤い。
お部屋が暗くてよかった。
肩の手が顎に回され、上を向かされ、唇にキスされる。
そう、これでいい。
いつもみたいな、体だけの繋がり。
私はそういう存在だから。
それでも、私はどうしても好きだから、口に軽くされるだけで身体は反応する。
私、シて欲しいんだ。
ここ数ヶ月の疑問にちゃんとした答えが出る。
ちゅ、ちゅ、と音を立てて軽く吸われ、薄く開いたところを狙われて舌を入れられる。
上顎を触れられると変なスイッチが入りそうなほどにお腹の奥が疼く。
少しタバコのにおいがする。
煙たいけど、最近はもうこのにおいがないと落ち着かない。
柔らかく舌を噛まれ、絡め取られ、粘膜が刺激される感覚に目をぎゅっと瞑る。
息が苦しくて離そうとするとまた捕まる。
角度を深められ、今までにないくらいの気持ち良さに頭の奥の芯が痺れた。
好き、シて欲しい、という気持ちがどんどん昂らせていってる。
「鼻で呼吸しろって」
離されてから肩で息をしてると、いつも言われる。
「だって…」
いつも置いていかれないようにするのに必死で、そこまで考えられない…。
下着しか付けていないのに浴衣が肩から落ちる。
いつもみたいに柔らかく胸を触られ、もう期待している身体はあっという間にじわじわと欲しがって太腿まで熱が垂れる。
対面で座り合う形に抱かれ、そのまま全身を撫でられる。
ぴちゃぴちゃと子犬が水を飲むような音が室内に反響して恥ずかしい。
離れないようにずっと顎を掴まれ、もう片方の手で器用に私の弱いところを次々と触られる。
重力に負けて情けなく下着から溢れた胸をやわやわと揉まれ、そのまま先端を摘むようにぎゅっと潰される。
「んぅ…」
刺激される度に声と一緒にお腹が疼く。
太腿を擦り合わせるとぬるぬると滑る。