第19章 蜂蜜レモネード3(影山vs及川)
更に奥へと案内されると、ベンチの上でさんはぐったりとしていた。
「ぁぅ、とぉる、しゃぁん…っ」
「、さん……」
「あぁん、ん……、ふぁ……」
何度こういう事をさせられたんだろうか。
あまりにも意識朦朧と、うわ言のように喘ぎ続ける彼女に動揺してしまう。
優しい手つきで触れる及川さんが、少し意外だった。
発言からして、いかにも、…物のように彼女を扱っているから…。
「垂れてきちゃったねぇ、なんか挿入れてないとダメだねぇ」
「ん、ぁ、いれて、いれてぇっ…」
もぞもぞと膝頭を合わせてから、さんは嬉しそうに脚を開いた。
もうほとんど身に付けている意味のない制服の上から優しく身体を撫で、見せつけるかのように及川さんとさんは口付け合う。
嫉妬心なんて、持てなくなっていた。
まるで、道具の手入れを見ている気持ち。
それでも、さんは、道具なんかじゃなく、同じ人間で、生きていて、人権もあって…。
言い知れぬ残酷さに、じわじわと吐き気のようなものが込み上げてくる。
及川さんは、慈しむようにさんに触れてはいるが、それは、大切な玩具を拭いている子供のようにも見えた。
そんな俺の気持ちすら置いてけぼりで、くちゅくちゅという水の音が室内に響いた。