第5章 気持ち
斉藤 一サイド
タイミングよく総司を呼びに来た雪村のおかげで二人になれた
俺はいつの間にか結那の事が好きになっていたみたいだ
雪村から結那が3年生と喧嘩してると聞いたときは
生きた心地がしなかった
結那は強い人間だが
いくら後輩を守る為とはいえ一人で複数を相手に喧嘩なんて、、、
俺が雪村に結那の場所を聞こうとした瞬間総司は見たことのない顔で剣道場を飛び出して行った
そんな総司の姿を見た俺は
胸がチクチクした
結那の事が心配で総司の後を着いてく
前方に結那の姿が見える
制服は汚れており腕には傷がある
よくみると口元が赤く腫れて少し血が滲んでいる
その姿を見て俺は後悔した
結那が部活に来るのが遅い事にもっと早く気づいていたら
あの時教室で待っていたら
結那はこんな怪我をせずにすんだかもしれない
総司はぼこぼこにされた姿を笑いに来たと嘘をつく
俺と一緒で心配だったに違いない
あんな総司の顔は見たことがなかった
そうか総司は結那の事が好きなのか
だからライバル、、、、そうか
総司は俺が相手だろうと遠慮はしないといった
なら俺も遠慮はしない。
俺は結那が好きだ
斎藤 一 サイド終。