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【文アル】Could You Love Me?

第3章 子供な君へ【坂口安吾】


「お前より好きなわけないだろ?」
「……」
「そりゃあ?俺だって男だから?綺麗なねーちゃんは好きだけど?」

彼はいっそう強く抱きしめてくれる。
向かい合っているから、より体温が感じられて嬉しい。
そうしてまた彼は私の欲しい言葉をくれる。

「一番を変えるまで俺は馬鹿じゃねぇよ。一番はお前だ」

くらくらする。
甘く、でもはっきりと。でも囁くように言われた言葉。
ああ、なんて人なんだろう彼は。

普段は平気でおちょくったり、意地悪したりするのに。
こういう時はどんな時よりも大人で、かっこいい。

また瞼の下から熱い涙がこみ上げてきて。
彼の肩口に顔を埋めていたのに、頭を掴まれ引き剥がされてしまう。
…意地悪。こんな顔、見せたくないのに。

「なに赤くなってんの?」
「安吾のくせにずるい」
「なんだよ俺のくせにってw」
「安吾のバカ」
「バカだったら物書きなんてできねーよ」

また涙が零れる。

「安吾なんて嫌い」

違う。私が言いたいのはこんなのじゃない。

「はいはい」

眉尻を下げて微笑まれる。
言わなきゃ、私だって、私だって、私だって…!

「……大好きっ」
「やっと言った」

私は彼の胸に飛び込んだ。
…のだが、勢い余って押し倒してしまう。
まだまだゴミだらけの床に私たちは倒れこんだ。

鼻と鼻がくっついて、気がついたらちゅっと音をたててキスをされていた。
恥ずかしさが込み上げてきて、でも嬉しくて幸せで。
彼の愛をいっぱいに享受する。

言葉に乗せて気持ちを言うよりも、何倍も触れ合ったくちびるから「好き」が素直に溢れて止まらない。
薄っすら目を開けたら、ぱっちりと目が合って。
自然と微笑み合った。

「あ、笑った」
「うん?」
「かわいい」
「可愛くないよ」
「なんで否定すんだよ、事実だろ?」

キスの合間にそんなことを言われ、慌てて否定する。
そんな、ここまでふてぶてしい女のどこがかわいいと言うのだ。

「違う」
「いっつも安吾に迷惑ばっかかけるし。うるさいし、面倒な女だし。…ヤキモチ焼きだし」

ほら、可愛くなんてないよ?
安吾の目が節穴なだけ。

私はそう言ってふっ、と横を向いた。
自分で言っていても本当に彼女失格だと思う。
そう思いながら、部屋の片隅に光るゴミ袋を眺めていたら。

「なあ、お前もっと自信持ったら?」

至極真面目なトーンで言われた。
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