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【文アル】Could You Love Me?

第2章 優しい君へ【織田作之助】


「それでも大丈夫ですよ?」

別に彼の裸なら見慣れている…し。
…明るいところで見るとなると恥ずかしい気がするけれど。
それなのに今度は太宰さんまでもが止めに入って来た。

「大丈夫大丈夫、ちゃちゃっと安吾が見て来てくれるだけだって。それよりさ、ほら司書さんもご飯食べよ?」

金色の大きな眼でキラキラと見つめてくる彼に断ることは出来ず。
私は渋々中原さんの隣の席についた。
ここまで止められたら仕方がない、食い下がっても行かせてもらえなそうだ。

「おう、んじゃちょっくら行ってくるわ」
「いってら〜」
「お願いします」

笑顔で手をヒラヒラ振る坂口さんを複雑な心境で見送り、私はご飯を食べる。
…これなら先に彼の部屋に寄ってくれば良かったな。


昼下がり。
「あっ。ちょっと中原さん!お酒、任務中はダメだって言ってるじゃないですか」
「あーん?午前の仕事は終わりだろー?」
「え?」

あの後、坂口さんは戻ってくるなり作之助さんは二日酔いでどうにも午前中は動けそうにないらしいと言うことを伝えて来た。
22時には終わりにしたとは言え、かなりの時間飲んでいたのだろう。
二日酔いになっても仕方がない。

そう思った私は今日の午前中いっぱいの助手を中原さんに頼んだのだった。
太宰さんと坂口さんにも頼んだのだったが

「ごめん司書さん、俺今日芥川先生のお茶会に呼ばれてて〜」
「悪りぃな、江戸川さんと安吾鍋の改良実験する約束してんだ」

と、呆気なく断られてしまった。
もう!皆さん、お仕事もしてください!

時計を見るともう12時15分ぐらいだった。
うちの昼休みは12時から大体13時過ぎだ、確かにそろそろ解放しても良いだろう。

「…そうですね。じゃあ午前中はこれで大丈夫です、いきなり助手をお願いしちゃってすみませんでした」
「…いいってことよ」

珍しく彼は眉尻を下げて、でもいつものようにぶっきらぼうに返して来た。
なんだかこんな中原さん初めて見たかも…いつもより優しい?
いや、気遣われているというか。

すくっと助手席から立ち上がった中原さんは

「じゃあな、頑張れよ」

と一言言い残し、一升瓶を片手に司書室を出て行ってしまった。
おそらくこの後若山先生や啄木くんたちと飲むのだろう。

私はポツンと一人司書室に取り残された。
騒がしい食堂の方とは真反対にある静かな司書室。
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