第1章 転校生
「そうだよ!」
「んなの、言われんくてもわかるやろ〜〜」
「いやいや、なんでじゅっきー関西弁?」
「俺も、仲間に入れてもらっていいの?」
「「「当たり前じゃん!」」」
「…ありがとう」
潤んだ目の五月は、そこらの女の子が適わないくらい可愛らしくて、3人のハートがキュンってなった気がした。
「まー、鈴音は部員を確保できれば誰でもいいんだろー」
「ちょっと、じゅっきー!バレちゃったら入ってくれなくなるかもしれないでしょ!」
「否定しないんだ」
「…俺、入部やめよっかな」
「「「だめ!!!!冗談だよー!!!」」」
それから私たちはひとしきり笑って、職員室に入部届を、だしに行った。
つんつん
五月をつつく。
不思議そうに振り向く五月に
そっと耳打ちした。
「あとで、2人で話せる?」