第1章 転校生
「3人とも仲いいんだね」
そんな言葉が聞こえ、私たちの言いあいっこが一時中断される。
「「「え?」」」
その声の主、五月以外の私たちで見事にハモりつつ、
五月の言葉の続きに耳を傾ける。
「おれ、今までずっと転校ばっかしてきてたから、息ぴったりの3人が羨ましくて。」
んんん?
「「「なにいってんの」」」
「え」
いっきに3人に問い詰められうろたえる五月。
「だからさ、」
「そんなの」
「そんなにさぁ!」
あら、今度ばかりはハモりませんでした。残念ザンネン
3人で目を合わせ、誰が代表でいうか、目配せする。
あ、私ね。任せなさい。
「オッホン。…そんなの、相澤くんも仲間だよ!一緒に演劇やるんだから、みんな友達!喧嘩しててもみんなでこうやってここに集まったらぜーんぶ忘れちゃうの!」