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【千銃士】笑わないマスターとfleur-de-lis.

第4章 イブの時間


■タバティエールに聞いてみよう!
胸のもじゃもじゃが苦しくて俺はタバティエールの部屋まで来ていた。
戸を叩く。
「タバティさん、起きてたら話したい事があるんだけど」
声をかけると中で足音がする。
カチャッ
「何?夜這い?ちゃんの部屋はあっちだぜ?」
戸を半開きにして顔だけ出すタバティエール。
「違うって!話があるんだけど、今良い?」
言えばタバティエールは後ろを振り向く。
同室のシャスポーの様子を確認しているらしい。
「シャスポーが起き出すとやっかいだ。食堂にでも行くか」
タバティエールは一旦中へ戻り明かりを落とすと部屋を出た。
暗い廊下にタバティエールの咥えた煙草の火とそこから立ち上る煙だけが映える。
二人で黙ったまま宿舎を出た。
そういえばこの時間だと食堂は閉まっているのでは?
と、思うがタバティエールは迷いなく歩いて行く。
厨房側の裏口へ着くとタバティエールはおもむろに煙草入れから小さな鍵を取り出し何のためらいなく鍵穴に差し込む。
回せばカチリと硬い音を立てて鍵が空いたことが分かる。
「タバティさん?」
「んー。硬い事言いっこなしな」
中へ入り……前にみんなでお茶会をしたキッチンスペースへ。
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