【千銃士】笑わないマスターとfleur-de-lis.
第3章 笑わないマスターがちょっとだけ笑う話
「俺達にはそんな関係は必要ない」
にべもなく言うベスくん。
そんな気はしてたよ。
んー、どうしたらマスターにあだ名で呼んでもらえるかなぁ?
「マスターの事か」
ベスくん鋭いね。
「ロッタ」
ロッタはもう忘れてベッシィ!
バヨネットで頭を小突かれる。
「もうさっきから殴らないで!バカになっちゃう!」
「今更か?」
ベスくんがため息をつく。
「マスターは菓子が好きだぞ」
……?
ベスくんの言葉に首をかしげる。
「気難しい顔をしているが、あの人は菓子に目がない。食べさせて機嫌を良くしている所で何か頼みがあるなら頼んだら良い」
木製の部分に油を擦り馴染ませながら言うベスくん。
「……お菓子。やってみる!メルシィ、ベッシィ」
「いい加減その話は忘れろロッタ」
いやそれお互い様だよね?