第5章 直々特訓。
「知ってた?そんな俺らにも学校側はチャンスを残してくれてる。
体育祭のリザルトによっちゃヒーロー科編入も検討してくれるんだって。
その逆もまた然りらしよ。」
結果を残せば、ヒーロー科に入れるということか。
もしも、そうでもなかったら普通科に落とされる場合もあるということか。凄いヒーロー科に入っている人は命取りだな。一瞬だけ、落ちることはあるのか?と思ったけれど、相澤先生だ。きっと中途なく落とすだろう。
「摘出視察?少なくとも普通科は、調子のってっと足元ゴッソリ掬っちゃうぞっつー、宣戦布告に来たつもり。」
結構言うな。
直感的に思ってしまった。ヒーロー科の前で"あなた達の所取っちゃうよ。"なんて言うなんて。
その人はそのまま野次の方まで振り返り行ってしまった。
「隣のB組のモンだけどよぅ!敵と戦ったっつうから話聞こうと思ってたんだがよぉ!エラく調子づいちゃってんなオイ!!」
銀色の男の人もそう言い始めて、野次馬はしっちゃかめっちゃか。それの原因を作った爆豪さんに視線がいく。それを気にせず、帰ろうとして歩き始めた。
「おめーのせいで、ヘイト集まりまくってんじゃねぇか!」
「関係ねぇよ。」
「はぁ!?」
「上に上がれば、関係ねぇよ。」
上に上がれば関係ねぇよ。
爆豪さんの言葉に関心をする。それはよく分かる気がする。確かに、上に上がれば、関係ないかもしれない。
その発言に絶賛の声もあれば、批判の声もあり。それでも、ほんの少しだけ共感できた気がする。