第6章 波乱の体育祭
《刮目しろオーディエンス!群がれマスメディア!1年ステージ生徒の入場だ!》
マイク先生の実況が会場中に響き渡る中、多くの歓声と共に入場していく。あまりには会場を埋め尽くされている人々。皆、観客だ。
「緊張するよぉ、すみちゃんはしている?……て凄、全く表情変わってない!」
「緊張と言うものをしたことないので。」
「す、凄い!」と透さんは言うが、別に凄くも何でもない。私的には、一度でも良いから緊張というものをしてみたい。透さんは相変わらず透明だけども緊張しているらしい。
「集まるぞ!!」
と飯田さんの声が聞こえてきたので、A組の場所で皆で集まると隣には違うクラスの生徒も来てなんだかあまりない光景だ。
うろちょろと周りを見ていると後ろを振り返った百さん。すると私を百さんの前に移動させられた。
「すみれさん、見えますか?私、身長高い方なので。」
「凄くスタイルが良いですよね。私の身長は平均より下ぐらいなのでスタイル良くなりたかったです。」
ありがたい事にミッドナイトが見える。百さんの方を見てお礼を言うと何だか成し遂げた。という表情になっている。やっぱり表情豊かだな。
横には出久がいて、後ろには爆豪さんがいてと幼馴染み2人組が多い。
後ろを振り向き、爆豪さんを見た。
「今日は真っ赤なご飯食べてきました?」
「あ"ぁ!?真っ赤ってなんだよ!」
爆豪さんに言うやっているとそう返してくれるので、ついつい言ってしまう。今からでも、敵になりそうな表情をしながらそう言い放つ爆豪さん。やっぱり、話しやすい。
「すみません。」と言い、前を向いた。
「え、ちょ、すみれさんと爆豪さんって……。」
百さんの言葉が後ろから聞こえたが、ミッドナイト先生の声で遮られてしまった。……あとで聞いてみよう。
「選手宣誓、1―A爆豪勝己。」
爆豪さんが選手宣誓とかヘイト集まりまくるじゃないのか。案の定、「宣誓、俺が1位になる。」といい周りからブーイングをくらったていた。