第2章 お友達
怪我人が続出している。出久さんが爆豪さんとの対戦と自分の個性で体がボロボロになり、担架で運ばれていった。
そんな姿を見て胸がまた、あの体力テスト同様に締め付けられた。今度は何だろう、心配しているのか。
引子さんは大丈夫だろうか、凄く心配性だと思う。
今日も出久さんと一緒に帰らせてもらおう。
出久さんと麗日さん対飯田さんと爆豪さんの対決は出久さんと麗日さんチームが勝ったが、代償は大き過ぎて出久さんは大怪我を覆い、麗日さんは体調を崩した。
しかも、対決の時は乱暴しすぎて評価をする時に百さんに沢山指摘されていた。
「……大丈夫ですか。」
「うへ、はは、はい!!」
麗日さんが私の隣にきたのでそう聞くと何故か凄く驚かれた。悪いことはしていないはずだけど、何故驚かれるのか分からない。まぁ、別に良いけれど。麗日さんから目線を外し、次のチームの対戦を観戦していた。
見ているとやっぱり、ヒーロー科は考えが豊かだ。
ビルを氷で一気に凍らせたり、核の周りをテープだらけにしたりなど沢山のアイデアが溢れかえっている中、私達の出番が来たらしい。
Cチームはヴィランらしい。指定されたビルに百さんが峰田さんと私に声をかけた。
「核の部屋に行き、扉を閉鎖させますわ。」
「へ、閉鎖……?」
峰田さんが疑問の声を上げる。閉鎖。これまた凄い考えなんですね、百さん。
コクリと首を縦に振った。