第2章 物語、今動き出す
私の会場は、創真くんと恵ちゃんと同じく乾シェフのところだ。
乾「皆さん揃いましたね。私の課題は...2人1組で挑んでもらいます。
シャペル先生の授業で組んだペアでいきたいと思います。各自指定された
調理台についてください。」
そう言われ、私はペアだった神崎くんを探す......ん?
神崎くんは丸井くんと同じメガネキャラで少し気が弱いが、
私の苦手な課題だったが1から教えてくれるいい人だった。
しかし、一向に見当たらない。
乾「あ、櫻井さんですっけ...たしか櫻井さんのペアであった
神崎くんは先ほど退学になってしまったので、幸平くん、田所さんの
のグループで課題をクリアしてください。」
ニッコリとした笑顔で衝撃の事実を伝えられた。
え!!神崎くん退学なの!?!?あんないいひとだったのに!
うう...神崎くんのぶんまでがんばるよ...
そう密かに涙を流し、こころに決めると
幸平「なんか災難だけど、まあ、がんばろーぜ!」
田所「うん...!そうだよ!!」
と2人が笑顔で迎えてくれた。ああ、二人の笑顔、なんか癒される...
そう思ったのもつかの間...誰かが創真くんへ話しかけた瞬間、
創真くんの足を勢い良く踏んだ。
幸平「...!!ぐりぐりと10秒以上...わざと...でいいんだよな?」
創真くんは挑発したような表情でそう言ってのけた。
対して、創真くんの足を踏んだ金髪の彼は
「もちろん、合宿中いつか絡めるって期待してたけど...まさか最初の課題で
接近できるとは...ぺしゃんこにしてやるよ!キミの靴みたいにな!」
幸平「は?」
と大口をたたいてきた。金髪青眼の彼は美形で、その余裕を満ちた表情
には、迫力があった。
二人の険悪ムードに恵ちゃんはもう怯えまくっている。
ここは私が何とかして恵ちゃんを守らなければ!!