第14章 1ページ完結物3
? side
初めは見た目がタイプだっただけ
本当にそれだけ(笑)
ちょっと濃い顔
整った体つき
いつも恋は一目惚れからだった
自分の直感はいつも正しかったのに
もっと愛してほしくて
あなたのしたいことは全部させて
あなたの欲しいものは全部買って
バカみたいに貢いでた
これ以上ないところまで堕ちてから
やっと気づいたあなたの正体
絡める舌
愛撫する指
全てが憎らしくて
噛みついて引きちぎってしまいたい
それでもさ
情けないくらいあなたに溺れているんだ
側にいられればそれでいいと思えるくらいに
他には何もいらないけれど
あなたの側にいたという証が欲しい
今にも壊れてしまいそうな二人だから
俺の全てを吸いつくしてあなたのものにしてよ
もう誰でも良いんだ
愛なんてもう諦めたから
あなたに全部あげるよ
あなたといるのにどこか空しい時間
この部屋にある愛は全部偽物だから
心も身体もずっと満たされない
愛に飢えてる
ただ愛されたいだけなんだ
今全てを無くすとしてもあなたが欲しい
一人にしないでよ
今だけでもさ
あなたに抱かれて
その背に爪跡をいくつ残しても満たされない
こんなに辛いなんて思わなかった
愛なんて信じてないけど
あなたを忘れられなくて
あなたから離れられなくて
あなたを心のどこかでまだ信じてるから
これが愛なんじゃないかって心が叫ぶ
End