第11章 ラムネ瓶にのぼる月3(月島蛍)
結局、雑用を断る人はほとんどおらず、の懐は大分温まった。
かといって、何かに使っているとも思えず。
ただ、金銭が発生することによって、彼女の精神力はかなり負担だったようで、僕はもっと早くにそれに気付くべきだった。
次にに会ったときは、ボロボロだった。
普段通りといえば、そうなんだけど。
今までのキラキラと楽しそうにしていた彼女ではなくなってしまっていた。
から一通の無言のメールが来た。
部活だったけど、早めに切り上げて走ってきた。
の部屋を開けると、いつもと変わらない殺伐とした光景だったけれど、部屋の持ち主はよろよろとベッドから立ち上がった。