• テキストサイズ

【短編集】【HQ】純情セレナーデ

第7章 本日は晴天なり(日向翔陽)


「あれ?今日雨降るの?」
天気予報は確かに晴れだった。
降水確率0%。
そこまで確認した。
「うん!まあ、多分だけど!」
「雨のにおいする?」
「するするー!今日は多分土砂降り!
チャリ乗るの諦めたもん!」
そこまで予想出来るのかと不思議に思った。
「まあ、多分なんだけど!!」
にかっとまた笑う。
どこからどうみても自信満々で、謙遜さが欠片もなくて少しおかしかった。

ホームルームが終ると、外が真っ暗だった。
「早めに帰れよー」
廊下で担任がそんなことを言う。
間に合うと高を括っていたけれど、靴を履き替える頃には本当に土砂降りだった。
「大当たりだ……」
「な?土砂降りだろ!
今日はチャリもないし、濡れないで送れるな?」
「……じゃあ、お願いしようかな?」
大きめの傘を拡げて、さあさあと誘われる。
お邪魔します、という合っているかわからない挨拶をして傘に入った。
/ 90ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp