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華の剣士 2 四獣篇

第4章 孟の地


孟の城は見た目は華美ではないが、堀や城壁がしっかりしていて、これから先仮に戦うことになっても、ある程度は乗り越えられるように見受けられた。


城にはやはり衛兵がいて、ハヨン一行を改めてから門を開けた。


「やはり入り口の二人は注意しなければならんな」


と共にいた兵の一人が呟く。どうやら孟の門の方にいた衛兵たちは彼の部下らしい。城の衛兵と比べても少し無用心だったからだろう。


もしかすると裏切りや、味方のふりをして近づいてくる城のものがいるかもしれない。そのときのことを考えると、ハヨン達の顔を見ただけで通した二人はあまり適切ではなかった。


リョンヘと共に逃げたものは主に白虎、朱雀、青龍の隊の者が多い。基本城の入り口を守るのは玄武だったので、あまり衛兵としての知識がないのかも知れない。



(今までは自分の隊の知識だけで良かったけれど、これからは皆がすべての兵の役をしなければならない…。学ばないとな…)


ハヨンはこの少ない数で郡一つを守りきり、さらに城への帰還を目指す難しさに少し途方にくれた。





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