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ニライカナイで会いましょう【テニプリ/木手】

第7章 『薬』



少し恥ずかしそうに口にするものだから、変に意識してしまう。

「そうですか…では部屋から取ってきますので少し待っていてください」

「ありがとう、木手くん」

ロッジに戻った木手くんからシャツとズボンを受け取り、そのまま早速着替えに部屋に戻る。
着替えて部屋にあった姿見で自分の姿を見て笑ってしまった。

「中学生でもやっぱり大きいなぁ、男の子の服って」

木手くんが貸してくれたTシャツが少し丈が長いものだったからかもしれないが、私が着るとミニワンピくらいの丈になった。
肩のラインも全くあっておらず、サイズ違いなのは誰の目にも明らかだった。

「大きい服着ると華奢に見える気がする…」

誰に見せたいわけでもなかったが、少しだけスタイルがよくなったような気がしてちょっと嬉しくなってしまった。


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朝食の時間、木手くん達の姿は食堂にはなかった。
跡部くんに尋ねてみるも、彼らを見かけてはいないという。

「自分達でなんとかするつもりだろ。食材の調達もてめぇで勝手にやるって話だったしな」

「でも…こっちは昨日採った食材があるけど、木手くん達の方にはないでしょ?今から採って調理するのかな…」

「…気になるんなら、行ってやればいいんじゃねぇか?」

「うん、そうするね。ね、跡部くん、少しだけ料理持って行ってあげてもいいかな?」

「…好きにしろ」

その跡部くんの言葉を承諾と受け取り、出来上がった料理から比嘉の3人の分をよそった。
何品かお皿に盛りつけて、それを持って比嘉のロッジへと向かう。

彼らのロッジの方角から、くすぶった色の煙がもくもくと上がっていた。
離れのロッジ近くにも簡素な調理場があったようで、彼らはそこで自分達で採った魚を焼いて食べていた。
けれど彼らが口にしているのはたったそれだけのようで、向こうの子達との食事の差に思わず心配になる。

「それで足りる?よかったらこれ食べない?」

ひょっこり顔をだした私に、平古場くんが嬉しそうな顔をして私に駆け寄ってきた。
くんくんとお皿に盛られた料理の匂いをかいで、平古場くんが料理をひとつまみしようとした時だった。
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