第10章 back again〜SNJ〜2
逃げる事を諦め、二人の動きに身を任せれば、もう与えられる快感に抗う事はできず、抑えられない甘い声と、濡れた音だけが部屋に響く。
二人の目が俺に注がれ、淫らに感じる様を見つめられ…
その視線さえもが、快感で。
未知の感覚に自分がどうなってしまうかも分からない。
でも、もう堪える事はできなくて…
ギュッと目を瞑って、体の奥底から上がってきた快感の波に、身を任せた。
「あっ、ああぁっ」
今まで上げた事もない様な声とともに、俺のモノから透明な何かが噴き出した。
一旦噴き出したそれはもう自分の意思では止める事も出来ず、すざましい快感を伴って溢れ出し、俺の体と二人の体を濡らす。
「やっ…もぉ…」
解放された手で顔を覆い、恥ずかしさに涙が溢れてきた俺の耳に、柔らかな何かが触れた。
「泣かないで、潤くん。俺もイっちゃいそうなぐらい、綺麗だったから…ね」
「か、ず…」
柔らかく吹き込まれたニノの声。
「絞り出したのは俺だぞ。俺の名前を呼べって」
「しょぉ、くん…」
顔を覆っていた俺の手を無理矢理外して、唇を合わせてきた翔君。
こんな俺の姿を見ても、二人の態度に変わりはなくて…
「おれを、すき?」
「んふふ、潤くん可愛い。もちろん、大好きだよ」
「こんな格好、みせても?」
「ふはっ、どっちかってーと、こんな事をお前にしてる俺たちをお前が嫌いになるもんじゃねーか?」
「潤くんやっぱり俺たちに甘すぎ〜」
そんな事を言われても…
二人の手からは愛しか感じなくて。
想いがある行為なら…嫌いになんてなれるわけない。
翔君が俺の体を拭いてくれて、ニノがドロドロになったシーツとかを変えてくれて…
そうして綺麗になったベッドに俺を横たえると、ニノが俺の髪を梳きながらそう言った。
「さてと、じゃあ帰りますか」
「え?」
「おいニノ、お前はこいつ抱いてたからいいかもしんねーけど、俺はヤってないぞ」
「俺ばっか…気持ちよくしてもらって……ごめんなさい」
「今まで好き勝手にしてきた分、ちょっとは我慢してください、翔さん」
翔君には冷たい視線を流したニノは、緩めた視線を俺に向けて優しく微笑んだ。