第10章 back again〜SNJ〜2
「潤くんは、俺たちが望む事ならって…こんな風に、受け入れてくれるでしょ?」
「それは…」
ワガママを言っているのは俺だし…
二人を縛り付けているのは俺だし…
「ほら、全部自分が悪いって顔してる。だから、そんな風に、俺たちのために抱かれる、って体を差し出して欲しくないの。まぁ、翔さんは、抱ければ何でもいいかもしれないけど?」
「俺だって…別に……潤の体だけが欲しいわけじゃねーよ」
「翔さんのは、若干強がりが含まれてるにせよ、潤くんが大事って事に変わりはないからね。だから潤くん。潤くんが、俺たちを欲しがって?」
まるで子どもに言い聞かせるように、言い聞かせるように発せられるニノの声。
「俺も…二人が好きだし…」
「うん、知ってる。でも、ね…まだ足りない。どうしようもなく、理性なんてどっかいっちゃうぐらい、求めて欲しい。うんん、求めさせて、みせるから」
「お前ばっか格好つけんな。俺もだ、潤。俺たちを求めてお前から足開いて、抱いて欲しいって言わせてやるよ」
ベッドに腰掛けたニノと、反対側で横たわった翔君。
二人に左右から甘い声で吹き込まれて、まるで呪文の様にその言葉が自分の中に刻まれる。
「潤くん、大好き」
「潤、愛してる」
二人のこんな甘い声、きっと俺しか、知らない。
俺しか、聞けない。
そんな特別、が俺の心を甘く痺れさせる。
なんならもう、今すぐにでもこの体を差し出したくなるけど…
でもきっと、それを躊躇する理性がある時点で、二人が求めるレベルにまではなっていないわけで…。
ニノの柔らかい目が…
翔君の熱い目が…
言っている。
もっと、求めて。
もっと、飢えろ。
心の奥底から…
理性なんて無くなるぐらい…
淫らに…
貪欲に…
何を捨てても、それが欲しいと叫ぶぐらい…
俺たちを求めて。
俺たちを欲しろ。
きっと……そう遠くない未来
早く俺を抱いて
と…俺は淫らに二人を誘うんだろう。