第3章 ♥♥♥

「んぁ…う♥」

こういうの、何年ぶりだろ。
普段自分でする時は中には入れないし。ホント、元カレとのセックス以来だ。

「ふぁ♥はぁ、んっう…♥」

少しキツさを感じていると、伊豆さんが私のクリをいじりだした。
うわああ、ヒクヒクしちゃう。
私が感じるごとに、伊豆さんの指はにゅこにゅこと進んで行った。

ある程度まで入った所で、伊豆さんは指を押し込むのをやめ、中の様子を確認するように撫でつけた。

「痛みはありませんか？」
「あ…♥はい、まったく…」
「今、中を触ってますけど何か感じます？」
「えっと…なんか…よくわからないです…」
「そうですね。桃浜さん以前、感じにくいとおっしゃってましたけど、それが普通ですよ」
「えっ、そうなんですか」
「体の内部は、ある程度意識して経験を積まないと感じるようにならないのが一般的です」
「経験、ですか」
「はい」
「あれですか、開発とかいうやつですか」
「そうですね」

伊豆さんは私の中でぬこぬこと指を動かし続けている。
動いてるなあっていうのはわかるけれど、それが気持ちいいかというと…正直よくわからない。

ちゃんと経験を積んだら、これが気持ちよくなるのかな。伊豆さんの指が気持ちいいって思えるようになるのかな。

気持ちいいって、思いたいなあ。


「伊豆さん…私のこと、開発、してくれますか」


熱に濡れた唇を動かして、私は伊豆さんにそう言った。
まだ見たことのない世界、伊豆さんに見せて欲しいのだ。

伊豆さんはいつもの口調で「わかりました」とだけ答えた。
うーん、ビジネスライク。
そんな対応に一抹の寂しさは覚えるけれど、そこがいいんだよというのもある。


「では動かしていきますので、楽にしていてください」

それは無理そうな気がします。