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恋の話をしよう【弱虫ペダル】短編集

第2章 幸せ者【御堂筋翔】


けどなぁ、ユキちゃん。


「ユキちゃんはいっつも幸せそうやなぁ」


僕も幸せやで。


「そんなに毎日、何が楽しいん?」


「色々、、、かな!翔兄ちゃんは今日は学校どうやった?楽しかった?」


「、、、フツウやな」


「フツウて!!何かあるやろ!」


他に楽しいことなんかあんま無いけど。


「こう、ほら!今日は誰々と何した!とか!こんなこと言ってた!とか!!」


「無いなぁ、、、。とゆーか、プ、、、!何それユキちゃん。鼻の頭が真っ赤や。子供みたい」


君と帰るこの時間は楽しいわ。


「こ、、、これは寒いからやし!子供ちゃう!もう来年は兄ちゃんと同じ高校生やもん!」

「子供ほど子供ちゃうて言うんやで?」

「キーッ!」



そうやなぁ、この気持ちは多分あの色や。



君がまとう幸せなその色に
僕まで染められて。

それがすごく心地よくて、
このままずっとここにいられたら、、、なーんて。




思いそうになるからタチが悪い。










「たっだいまー!」

「おかえり!翔くん!ユキ!寒かったやろ?」

「、、、ただいま」

「ご飯できてるよ。早よ着替えといで」


こうやって家に着くと思い知らされるのは分かってんのに。
僕たちは義兄妹やって。


「もうまた翔くんと帰ってきてんの?翔くんだって高校入って新しい友達と帰りたいやろうに」

「えーでも!可愛い娘に何かあったらとか思わんの?」

「可愛い娘?はぁ?どこにおるん?な?翔くん?」

「ここにおるやんか!なぁ?翔兄ちゃん!」

「、、、。でも叔母さん、僕のことは気にせんでええよ」

別に一緒に帰りたい友達なんかおれへんし。

「ほら!翔兄ちゃんもそう言ってる!」

「それは翔くんが優しいからやろ!ほんまごめんなぁ。でも翔くんがいてくれたら安心なんは確かなんよ〜」


とゆーか僕もユキちゃんを1人で帰らせるのは嫌やし。


「ほんまこの子、背低くて小学生みたいやろ〜?やから誘拐はしやすそうやし〜」

「な、、、っ!」

「、、、そやね」

「なっ!!翔兄ちゃんまで!ヒドイ!!」




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