【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第6章 【短編】The clown who mocks
「ねぇ、えっと睦月ちゃん、だったよね君。君達さぁ、いつもここで何話してるの?もしかして最近起きてる事件について首突っ込んだりしちゃってない?」
「い、いえ、ただ仲良く談笑してるだけですよー?」
「なぁんだ。なら僕の思い過ごしだ。それじゃああの事は別に話さなくてもいいかな」
「え・・・何のことですか?」
「いやぁ~、まだ捜査段階だからホントは秘密なんだけどね、・・・おっと。睦月ちゃん、関係ないのに巻き込むところだったよ。ごめんごめん。今の忘れてよ」
睦月はそれを聞き流す事が出来なかった。
それもそのはずだ。道化の彼が『そう仕向けた』のだから。
「足立さん、それ、聞かせてもらっても良い、ですか?」
「えぇ、ダメだよ~。君たちが危険な事に首を突っ込まないようにするのも大人の役目なんだからさぁ」
「どうしても・・・ですか?」
「う~ん・・・そうだなぁ。睦月ちゃん次第。だと思うよ」
「どういうことですか?」
「ひとまずさ、こんな所で話すのは流石にマズいと思うんだよね。僕の家で良いかな?そこなら詳しく話せる」
一瞬睦月は躊躇ったが、自分達の知らない事を警察が付き止めている可能性もある。
「・・・わかりました」
「んじゃ、早速行こうか」
「足立さん、仕事は?」
「これも捜査の一つだよ。善良な一般市民を守る大事な、ね」
背を向けて歩き出した男が舌を出している事に、睦月は気付く由も無かった。