【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第6章 【短編】The clown who mocks
平日の夕方のジュネス。
買い物に来た主婦層は晩御飯の買い出しの為、店内のタイムセールの放送を合図に一斉にここを離れて行く。
残ったのは、数名の学生や、時間つぶしと思われる営業サラリーマン。
今日はテレビの中の探索をせず、各自に過ごすと決めていたが、睦月は特にやる事も見つからずに気が付けばこの場所に足を運んでいた。
「あれ?君こんな所で何してるの?」
間の抜けた声に振り返ると、知った顔がそこに在った。
寝ぐせに曲がったネクタイ。見た目に頓着しないいつも通りの恰好。
「足立さんこそ、何でこんな所に?」
本来ならば、彼はまだ署に居るはずだ。
外回りだとしても、サボっていたのは明らかだった。
さっき起きたと言わんばかりの欠伸を隠す事もせずに居る。
「え、いや、僕は外回りの休憩中だよ。そ、それよりさぁ、君は?いつものお友達は?」
「今日は別に皆と合流する予定は無いですけど・・・?」
返したその言葉に足立の口の端が僅かに上がったのだが、睦月は気が付かなかった。