【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第5章 星空だけが、きっと知ってる
「花村、もしかして例の・・・完二に相談でもしてたのか?」
「何か突然花村先輩から電話来たんスよね。結局、モノは何だったんすか?」
「まぁそれは、明日のお楽しみ、って事で」
「はぁ。まぁ、良いんですけど。花村先輩って睦月の事好きなんスか?」
唐突な完二の問いに俺は言葉が詰まる。
「や、巽君、今なんでそんな事聞いちゃいますかね?」
「だって態度が里中先輩らと違うし」
「里中はまぁ、アレだし、天城も単に同級生だしな」
「後輩にゃ優しいって事ですか」
「ま、まぁそんな感じ。って・・・お前には別に優しくしねぇからな!?そのケは無いからな!?」
「あぁ!?俺だってそんなん無ぇよ!」
「二人とも、落ち着け」
「先輩!俺ぁ、先輩方に漢を見せてやるっスよ」
「え?」
「これから里中先輩らのテント行って来るっス。漢の証、見してやらぁ!」
言うなり立ち上がった完二は、止める間も無くそのままテントを飛び出して行った。
何故里中や天城のテントかは分からないが、完二は無事では済まないだろう。
「・・・行っちゃったな」
「あぁ、行っちゃったな」
カレー騒動の次は完二。
大きなため息ついでに俺もそこから立ち上がる。
「はぁ・・・ダメだ。俺もちょっとトイレ。ついでに外の空気吸って来るわ」
「ああ。先生に見つからないようにな」
鳴上のアドバイスを背に受け、
辺りに誰もいないのをそっと確認し、テントを後にした。