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【ペルソナ4】 Shining one Day by day

第5章 星空だけが、きっと知ってる



(好きな人、かぁ・・・)


改めて人に問われると、やっぱり気にしてしまう。
何処が好きかと問われると、きっと抽象的な言葉しか出てこないだろう。


(だけど・・・)


短所を上げれば枚挙に暇がないが、それ以上に大好きな所ばかりが浮かんでくる。

すらっとした身長に、整った顔立ち。


(確かにどっちも鳴上先輩の方が上かもしれないけど・・・)


それ以上に睦月は陽介の笑顔が大好きだった。

彼特有の、太陽みたいな温かい笑み。

自分の事は後回しで周囲が困っていたらすぐに助けようと奔走する姿。


(それと・・・)


時折見せる彼の真剣な眼差し。

それは日常生活ではあまり見る事は出来ないが、テレビの中での探索時に時折見せる表情だった。

思い起こせば、去年出会った時に初めてみた彼の顔がそんな表情だった。


その眼差しの隣に居たい。



多少場所が離れているが、今夜、同じ山中のテントのどこかに居る。


そんな想いが寝袋の中の睦月を悩ませる。


(あぁー・・・眠れない・・・!)


昼間の労働とおしゃべりで疲れ切ったクラスメイトは既に皆寝息を立てていた。


少し離れた所から、地響きのような鼾が聞こえ、睦月の眠りを更に妨げる。


(だめだ、ちょっとトイレでも行って来よう・・・)


音を立てないようにそっとテントを抜け出す。



立春が近いにも関わらず少し肌寒い風が睦月の前髪を掠めて行った
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