【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第5章 星空だけが、きっと知ってる
「ねぇ睦月、好きな人いる?」
テントに入って陽が落ちればクラスメイトからのお決まりの恋話。
今しがた彼女たちが噂をしていた「ガッカリ王子」がその相手だなんて、言えない。
苦笑いでやり過ごそうとすると、それを肯定と取られてしまった。
「そう言えばさ、春に転校してきた先輩、やっぱカッコイイよね!」
「わかる!ちょっと無口な所がイイ!」
「ねぇ睦月、何で先輩達とあんな仲いいの?っていうかこの間巽も一緒の所見ちゃったんだけど。ジュネスのフードコートで」
「うそー。巽って学校来ても誰ともつるまなかったのにね」
「いやぁ、えぇと、ジュネス!うん、先輩達や完二はジュネス仲間だよ!?」
「あはは、何それー?」
「ほら、えと、ジュネスは毎日がお客様感謝デーだし!ジュネス大好き!」
テレビに入ってシャドウ倒してます!
などと言えるはずも無く、曖昧に返事をする。
(あぁー・・・居づらいなぁ・・・)
中々心の内を話そうとしない睦月に飽きたのか、クラスメイト達は尚も恋の噂に花を咲かせていた。