【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第5章 星空だけが、きっと知ってる
睦月がテレビから無事帰ったあの時から、「自称特捜隊」の面々と自然と話すようになっていった。
雪子に続き、完二の救出もなんとか成功し、そこに確かな連帯感が生まれていた。
中でも、とりわけ千枝と関わる機会が多くなった。
元々活発な気質の睦月は、千枝とウマが合う。
つい昨日の放課後も、河原で特訓に挑む千枝と、呆れながらそれを眺める陽介に遭い、千枝と二人で回し蹴りの練習をしたばかりだ。
「お前・・・睦月をどうする気なんだよ・・・里中2号にでもするつもりなのか・・・?」
毒づいた陽介に、千枝の鋭い蹴りが入ったのは言うまでもない。
「おーい、睦月ちゃーん?」
突然の先輩の来訪に一瞬どよめくクラス。
それを気にもせず、千枝は教室の端にいる睦月を見つけた。
「あ、いたいた!睦月ちゃん、今日お昼一緒にどう?雪子や花村、鳴上君も屋上に居るんだけど」
千枝の乱入に続き、その口から発せられる錚々たるメンバーの名にクラスの皆の視線が睦月に集まる。
誰かが口を開く前にと、ランチメイトに小さく謝り睦月はバッグを抱えて廊下へ走った。