【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第3章 レンズの向こうのその背中
「あら?王子様が3人も!まぁ、小さなナイトまで」
シャドウを倒しながらようやく辿り着いた広いホールはあちこちに蝋燭が灯っており、元より赤い広間中をより強く赤く照らしている。
小高い階段の上から色気を振りまく雪子姫。
その瞳は金色に光っている。
「雪子・・・違う、あれは、雪子じゃない・・・」
ふと見ると、階段の麓に小さく項垂れる着物姿。
「雪子!!」
駆け寄る千枝の足元に炎が立ち上がる
「千枝・・・!来ちゃダメ・・・見ちゃダメ・・・!」
その様子を嬉しそうに雪子のシャドウがうっとりと見つめ、雪子自身が耳を塞ぎたくなるような、彼女が抱えていた影の部分をもったいぶる様に吐露する。
「やめて・・・あなたなんか・・・私じゃない・・・!」
その言葉が引き金になり、雪子のシャドウが嬉しそうに顔を歪める。
瞬間、人だったその形は大きな怪鳥の様な異形の物へと姿を変えていた。