【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第2章 【短編】雨とそのシャツに包まれたら
「・・って・・・いい?」
先輩が何か言葉を口にした。
だけどドライヤーの音に阻まれて、良く聞こえない。
「え、今何て言ったんですか、先輩」
少し大きめの声で聞き返すと、急にドライヤーの音が止んだ。
「睦月、・・・睦月の事、食べちゃって、いい?」
その言葉の直後、後ろから抱きすくめられる。
「せ・・・先輩・・・?」
「そんな恰好で隙だらけ。もしかして、わざと誘ってる?」
「え、どういう・・・」
抱きしめて来る腕の力が強まる。
「ついでに言うと、俺は誘ってる。こうしたくて、雨に濡れてる睦月に声を掛けた」
その言葉の直後、先輩の唇が私の頬に触れた。
ちゅ、と軽い音を立てて唇が離れる。
代わりに先輩は頬をよせ、ぴったりと私と先輩の頬同士が密着する。