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【ペルソナ4】 Shining one Day by day

第2章 【短編】雨とそのシャツに包まれたら


恥ずかしげも無く、堂々と思った事を口にする鳴上先輩。

それは打算的な物や、過剰な自信の類では無く、単に己を貫きたいという彼なりの誠実さだった。

私の態勢が後ろに倒れる様に、先輩は身体を後ろに傾ける。

そのまま私の頭をソファに優しく降ろし、ソファから立ち上がった先輩が私の体の上に覆いかかって来る。


「俺って、ずるいかな」

「ずるいですよ・・・こんな・・・」

「そうだね。でも、こうでもしないと睦月は俺の事、見てくれないだろう?」


不思議な色の瞳が、私との距離を縮めて行く。


私の返事も、思考の整理も、呼吸すらも待たずに唇が重ねられる。


「んっ・・・」


思わず宙を握りかけた掌がこじ開けられ、先輩の指が絡みつく。



窓一枚向こうに未だ降り続ける激しい雨。


それに重なるように、衣擦れの音。



この雨がもう少しだけ降り続いてくれますようにと、私は空の神様に密かに祈った。



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