【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第1章 4月に芽吹くヒーロー
パーカーの生地をそっとなぞりながら時計に目をやり、小さくため息をつく。
チャイムが鳴る前にとその場を離れかけた時だった。
「あの」
聞きなれない声に振り返る。
そこに居たのは見た事の無い男子生徒。
「わ、私ですか!?」
「うん。君、一年生?」
「はい」
彼の襟元に目をやると、金に光る襟章が二年生である事を示している。
澄んだ声に頷くと、彼はそっと微笑んだ。
「職員室の場所、分かる?」
「はい!えっと、そこの廊下すぐです」
その方向に指をさす。
「ありがとう」