• テキストサイズ

【ペルソナ4】 Shining one Day by day

第12章 【短編】猫の嫉妬と番犬のしっぽ


鼻先が触れそうになった瞬間、隣から割って入る声がそれを遮った。

「はーい!お客様お待たせしましたぁ!ジュネス特製たこ焼きお持ちしましたよぉ!」

声のトーンこそ明るいが、明らかに牽制の意を込めている陽介がエプロン姿で立っていた。

大きな音を立て、たこ焼きの皿をテーブルに置く。


「・・・陽介、俺は頼んでないけど」

「折角来てくれたからこれは俺のおごり。あとお客様、店内でのイチャイチャはご遠慮くださいねー!」


笑顔を崩さない陽介だが、その額にはうっすらと青筋が立っている。


「あと10分もしたら俺上がりだから、これ食って待ってろよ。睦月、一緒に帰ろうぜ」


敢えて悠の名を出さない陽介。

睦月が何か返事をする前に、陽介はエプロンを締めなおしながらカウンターの内側に戻って行ってしまった。


「折角だから冷める前に食べようか」

「は、はい・・・」


陽介の牽制も華麗に受け流し、悠は睦月に割りばしを手渡す。


「ねぇ睦月」

「なんでしょうか?」

「今度二人だけでテレビの中、探索しない?」

「え・・・!?」

「大丈夫。クマにはいつも出入り口を出したままにして貰っているし、無理に強いシャドウのいる所には行かない」

「え、でもどうして・・・」

「誰にも邪魔されないで、二人きりになりたいから。・・・それとも俺と二人きりじゃ嫌?」

/ 238ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp