【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第11章 その柵は自分次第
翌日の午後。
いくらか元気を取り戻した一同は夏の日差しの下、例によってジュネスのフードコートへ集う。
そこへやって来た悠と陽介は顔に痣と絆創膏を付けて現れた。
「あれ・・・、あんた達、どしたの?」
千枝が怪訝そうに方眉を上げる。
「いや、ちょっとな」
「何でもねぇ」
秘密を共有した様子の悠と陽介。
二人とも晴れやかに笑っているので喧嘩をしたわけではなさそうだが、
事情が分からない他のメンバーは首を傾げるばかりだ。
「皆、集まったな。先ず昨日の事・・・すまなかった」
開口一番悠が皆に頭を下げる。
「あの時、久保のシャドウが俺の頭に直接語り掛けて来て、・・・単純に言うと俺は惑わされた。シャドウを早く倒さなければと言う気持ちでいっぱいでつい走り出して・・・気が付けば陽介が俺に手を差し伸べてくれていた」
「先輩。結果オーライじゃないっスか」
「そうだよ悠先輩!」
「先輩が無事で本当によかったです」
下級生三人の励ましに悠は少し眉を下げる。
こうして慕ってくれている後輩達を危険な目にあわせてしまったからだ。
「俺を助けてくれた時の事は、昨日陽介から大体聞かせてもらった。皆、ありがとう」
「いいってリーダー!あたしらでも役に立つんだからさ」
「私達、いつも鳴上君に助けて貰ってばかりだったから」
「そうだぜ悠!」
今度はクラスメイト達にフォローの言葉を貰い、悠は嬉しさを抑えていた。