【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第11章 その柵は自分次第
「そうさ。全部俺がやったんだ。俺は空っぽなんかじゃない・・・!」
久保のシャドウを倒した後、意識を取り戻した久保自身がもう一人の自分に宣言するように高らかに言い放つ。
最後まで自分自身を受け入れられない久保の虚栄心はシャドウの顔を陰らせ、その後にシャドウは姿を散らして消えて行く。
今までと違うパターンに一同は動揺する。
「シャドウが・・・消えた・・・」
それは同時にペルソナ能力が備わらない事を示唆している。
その意味を知らずに久保は尚も高らかに笑い声を上げ続けていた。
警察に連行されて行く久保を尻目に、曇った心の特捜隊一同。
この件について話したい事は沢山あったが、そうするには皆あまりに疲れていた。
改めて翌日にジュネスで集まる事を約束し、それぞれが帰路に着く。
それを最後の一人まで見送った悠と陽介。
「・・・なぁ、鳴上、これから、ちょっといいか?」
「あぁ。俺も花村に用がある」
互いに頷き合う二人は自然と鮫川の方へと歩み始めた。