【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第1章 4月に芽吹くヒーロー
―頼む、ジライヤ、何とかならねぇのかよ―
祈るように拳を握ると、背中に温かいを気配を感じた。
振り返って見上げると、心の中に生まれたばかりのジライヤが宙からこちらを見下ろしている。
陽介の願いを聞き入れたかのように、ジライヤは任せろと言わんばかりに腕を組み大きく頷いた後、掌を睦月にかざす。
金色の光が睦月を包み、見る間に傷だらけだったその身体を癒していく。
何度も何度もジライヤは光を放ち、絶えず睦月に手をかざす。
陽介達は呆然とそれを見つめていた。
やがて、力を使い切ったジライヤと共に光がゆっくりと消えて行く。
小さな光の欠片と温かな余韻を残して。