【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第11章 その柵は自分次第
一旦落ち着こうと自分に言い聞かせ、クナイを握り直しナビゲートのりせに声を掛けた。
「りせ、中がどうなってるか判るか!?」
「・・・駄目、何も見えない!だけど悠先輩の気配が少しずつ薄くなって行くよ・・・!あのブロックを壊して早く悠先輩を助け出さないと・・・!」
「でもあれ、すぐ再生しちゃうよ。どうしよう・・・!」
「センセイ・・・大丈夫クマ・・・!?」
「鳴上先輩・・・!」
リーダーを失った皆に焦りの色が見える。
「・・・ねぇ、あのブロック、くっつくのを止めればいいんだよね?」
そんな中、沈黙を保っていた雪子が口を開く。
「あぁ。最悪、一瞬でも止めることが出来れば何とかなりそうだな。何か良い案、あんのか天城?」
「うん。有効かどうかはやってみないと分からないけど」
そう前置きした雪子は続けた。
「睦月ちゃん、シラヤマでブロックが壊れた所に壁を張る事は出来る?」
「え、私・・・?」
「再生してまた結びつくならそこに壁を張ってそれを防げないか考えてたんだけど・・・」
「ナイス天城!睦月、出来るか?」
「やった事ないからわからないです、でも・・・」
自信なさげに後退る睦月。
無理もない。いきなり仲間の生死を掛けた作戦の要に白羽の矢が立ったのだから。
そんな睦月に陽介が向かい合い、両肩に手を置く。
「睦月、そんな緊張すんなって。一回こっきりのラストチャンスって訳じゃないから気負わないでやってみようぜ?」