【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第11章 その柵は自分次第
「えぇ!?こ、告白・・・!?」
戸惑う睦月にりせがさらに指摘を続ける。
「だって睦月が一番望んでるのは、花村先輩に想いを伝える事なんでしょ?だったら、それがカギだと思うんだけど」
「確かに・・・そうかもしれないけど・・・告白、なんて・・・だって先輩は・・・」
言い淀みながら睦月は幼馴染だった小西早紀の姿を思い浮かべる。
悲痛な死を遂げてしまった彼女。思い出の中の彼女の笑顔はどことなく儚げだった。
「そっか・・・花村君、小西先輩の事、好きだったもんね・・・」
「あいつ、いつも調子乗ってるけど、やっぱまだ引き摺ってんのかな・・・?」
「早紀ちゃんの事、きっと先輩はまだ好きだと思う。もしそうじゃなくっても私なんか・・・」
俯く睦月にりせの激が飛ぶ。
「睦月!何言ってるの!今私たちが花村先輩の考えてる事を想像したって結局どれもただ想像してるだけなんだよ?花村先輩の本当の気持ちは花村先輩しか知らないんだから」
「りせちゃん・・・りせちゃんは誰かに告白したこと、ある?」
「んー、それは秘密。だってアイドルは恋愛禁止だよ?だけど今は違う。ついでに今言っちゃうけど、私は悠先輩の事、ちょっと気になってる」
「え」
「マジ!?」
「えぇ!?」
唐突なりせのカミングアウトに千枝と雪子、睦月が驚いて一瞬言葉を無くしてしまった。