【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第11章 その柵は自分次第
「男は皆、ゲーム好き!」
と意気込んでダンジョンに突入する悠と陽介だったが、それ故なのか久保美津雄の心が作り出したダンジョンは迷宮の様に複雑で広大だった。
ペルソナ能力が備わった事で、自らしんがりを名乗り出て最後尾で意気込むクマ。
探索能力に長けているりせが時々立ち止まっては次のフロアへと続く道を探すが、大まかな方向までしか察知できない。
ましてや入り組んだ道だ。
方向を定めた所で思う様にその方向へ進むことが出来ずに一同は何度も同じ道を行きつ戻りつしていた。
「はァ・・・お腹すいた。肉丼食べたい・・・」
「私も流石にちょっと疲れちゃった」
「何言ってんスか先輩達、これからっしょ!」
「それアンタの方!バ完二!女の子なんだもん疲れちゃう。ねぇ、睦月」
「うん。正直少しだけ疲れました・・・」
「なぁ、鳴上、ちょっと休憩しねぇか?」
疲弊したメンバーを見かねて陽介がリーダーである鳴上に提案する。
「あぁ、そうだな」
だが体力の有り余っている完二とクマは納得できない様だった
「クマ、まだまだ行けるクマよ!?」
「そうだぜ、さっさと次の階段見っけてあいつ捕まえてやろうぜ」
「えっ、ちょっと、皆疲れてんのに勝手に決めないでくれる!?」
歯に衣着せぬ完二とりせが口論を始める。