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【ペルソナ4】 Shining one Day by day

第11章 その柵は自分次第


「ちょっと花村、いいか」

群れから少し離れた所で鳴上が小さく目で合図してくる。

他のメンバーに気付かれないようにさり気なく鳴上の方へ行く。


「鳴上・・・睦月の事、だろ?」

「さすが花村だな。睦月の様子が少しおかしいと思って」

「俺もそう思う。だけどさ、昨日あいつ言ってたんだ。もしまたテレビの中に行く事があるなら自分のシャドウとちゃんと向き合いたいって」

「昨日?あの後一緒に帰ったのか?」

「ん、まぁな。んで、睦月はこうも言ってた。誰にも辛い想いをして欲しくない、事件を終わらせたい、って。もしかしたら睦月なりに強い意志を抱えてんのかもしれねぇ」

「そっか。じゃあ花村、引き続き頼んだぞ」

「あ?何が?」

「睦月の事。危なくなったら花村、お前が頼む。それと、睦月がもし不安定になるようなことがあればお前がしっかりフォローしてやれ」

「そんなん言われなくてもやるに決まってるだろ」

「流石は俺の相棒だな。ちょっとお前が羨ましい」

「は、何だよソレ・・・?」

「おーい!何やってるのー!?鳴上君、花村、行くよー!」

少し遅れて歩いていた俺たち二人を他のメンバーがふり返ってこちらを見ている。


「先ずは、久保の捜索からだな」

「そうだな」


鳴上と俺は同時に頷き合い、その輪の中に駆けて行った。
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