【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第11章 その柵は自分次第
その時
「遅れてごめんなさい!」
りせが雑誌を小脇に抱えて走り寄って来た。
「おう、待ってたぜ。っても絶賛難航中だけど」
「それなら丁度良かった。息抜きにコレ見て!」
持っていた雑誌をりせが開き、指を差す
「ねぇ、見て!これ、この間私が言ってた、睦月ちゃんにそっくりなコ!今日発売の雑誌に載るって聞いてそれを探してて遅くなったの」
一同が頭を寄せ指差されたページを見ると、確かに睦月そっくりな女の子が露出の多い衣装でポーズを決めている。
「あー・・・言われてみれば似てるけど、睦月お前もっとちんちくりんじゃねーか」
「こんなに可愛くないのは確かだけど、ちんちくりんって何さ!」
「でもこれ、こっちのアングルなんかそっくりだよ」
「この雑誌、何の雑誌なの?」
「これね、ジュニアアイドル専門誌なの。だから中々売ってる場所少なくて」
「あぁ・・・そうか」
妙に納得した様子で鳴上が一人で頷いている。
「なんだよ?鳴上?」
「この子に似ていたから、睦月は昨日の奴に絡まれたんじゃないのか」
なるほど、それならカメラを持っていた理由も合点がいく。
「なにそれ!睦月、昨日の奴に付きまとわれた事あるの!?あいつ、私がこの街に来た時に野次馬に紛れてたヤツだよ」
「本当か、りせ」
「間違いない。存在感ないけど昨日映ったあいつ、物陰からじーっと見てた。かなり長い間居たから通報しようかと思ったくらいだもん」