【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第9章 眠れない夜を退治しに行こう
その時
「あれ?花村と雪芝じゃん」
通りかかった二人の影。
驚いて顔を上げると、隣のクラスの一条と長瀬がそこにいた。
「あれ、一条、長瀬!?」
「なんだよ、デートか?」
「な、お前ら何でこんな所に・・・!」
「俺達?何か知らねーけど、海老原に呼び出されてな」
「・・・呼び出されたのは俺だけだけど、こいつが付いて来るって聞かないんだよ」
一条が少し困惑した表情で長瀬を肘でつつく。
一年の時、この二人とも同じクラスだったが、長瀬のこういった無粋な部分は良くも悪くも変わらない。
「いやいやいや、つーかお前ら睦月の事知ってるの?」
「あ?ウチの妹と中学の時から仲良いからな」
「長瀬お前、妹居たんだ!?」
「あれ、話してなかったか?まぁいいや。一条、行こうぜ。じゃあな雪芝!」
「花村、がんばれよ~。夏休み明け、聞かせて貰うからな」
「おま、何言って・・・!」
言い返す間もなく二人は奥の席向かって歩いて行ってしまった。
「はぁ~・・・あいつら・・・」
「花村先輩、長瀬先輩達と仲良いんですね。どっちかの部活、入らないんですか?」
「転校初日に勧誘されたよ。まぁでも俺、ここのバイト忙しいし。向こうの世界の事もあるし。あの時部活入らなくて良かったなぁ・・・」