【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第9章 眠れない夜を退治しに行こう
「あ・・・悪ぃ。俺と一緒に・・・嫌だったか?」
「ま、まさか!・・・あの・・・すごく楽しいです」
良かった。俺と一緒に歩いているのを誰かに見つかるとか、睦月にとって不利益になるかもとか、そう言う事が今になって俺の頭に閃いた。今更だけど。
「ねぇ、先輩!見てください!実はこれ、昨日作ったんですけど」
そう言いながら睦月は鞄から掌サイズの何かを取り出し、テーブルの上に置く。
「え、なにこれ、ジライヤじゃん!?睦月作ったの!?すげぇ!」
おそらく、手芸店で聞かされた、菜々子ちゃんとの秘密の工作の際に作ったんだろう。
睦月の手先が意外に器用なのに少々驚いた。
「へへ、このミニジライヤ、裏をバッジに加工したんです。可愛いでしょ、先輩!」
うまくデフォルメされているジライヤは本当に良く出来てる。
だけど、得意げに笑って見せる睦月の方がずっと可愛かった。
「先輩、今回のテスト、どうでした?」
「う・・・今回、クマの一件があったから結構ひどかったな」
「そう言えばクマ君、先輩の家に一緒に住む事になったんですよね?」
「ああ。ここでコキ使う事を条件にな」
「先輩のご両親、よくOK出してくれましたね・・・」
「正直俺も驚き。テレビから出て来たなんて言えねーから、説明しにくかったけどな」