【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第9章 眠れない夜を退治しに行こう
「次、どこ行く?」
「え、えーっと、急には思いつかないです、どうしよ」
「まぁそんなに構えないで。その辺ブラブラしてみないか?」
そう睦月を促し、モール内の服屋や雑貨屋等に気まぐれに立ち寄る。
俺にとっては隅々まで知り尽くした場所だから特に新鮮味があるわけでないけど、二人で並ぶと不思議と景観が違って見える
思いがけずに睦月の趣味や嗜好の情報が入って来る。逆に俺の好みを聞かれることもあったが。
しばらくうろついて、目の前にテナントのカフェが目に入った。
フードコートと違い、落ち着いていてちょっとしたパーテーションで仕切られた席もある。
「睦月、ちょっと疲れたか?まぁ、あの話し合いの後だし、ハート的にな」
「そうですね、ちょっとだけ、疲れました。」
「んじゃあ、最後にそこでお茶して行こうぜ」
思い思いのドリンクを注文する。
言葉少なめに、だけどわざとに明るい話題を持ちだした。
今、特捜隊に関する話し合いをしても、この雰囲気が壊れてしまう気がして。
間もなくテーブルの上に注文した飲み物が置かれた。
「あ、あの先輩・・・何だか・・・デート、みたいですね・・・」
私服の男女が夏休みの初日にウインドショッピングにカフェ。このシチュエーションには、疑いの余地はなかった。