【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第9章 眠れない夜を退治しに行こう
「えーっとね、確かあの時、ムッチャン、『大好きな人が危ないから手を貸して』ってシャドウに語り掛けてたクマ」
「っ・・・!?」
思わず胸が高鳴る。
そんな風にシャドウに協力を仰ぐ睦月にも驚きだけど、その言葉って。
あの時その場に居たのは、俺と鳴上。
確率、二分の一、か・・・
「あ、あのさ・・・他に何か言ってなかったか?その人の名前とか・・・」
「言ってたけど、クマ、そこまで覚えてないクマ。ナンダカ先輩とは言ってたけど・・・」
真実まであと一歩のところで霧に阻まれる。
「でもそれって、センセイかヨースケのどっちかって事クマよね?」
事情を知らないクマが澄んだ目で俺と鳴上を交互に見つめている。
「クマ、その辺はもう睦月のプライベートだからそっとしておいた方が・・・」
止めに入る鳴上の言葉はクマには届かない。
心なしか鳴上の声が上擦っているような気がする。
「ズバリ!多分センセイの事なんしょうクマね~。ヨースケの線は無さそうクマ。うんうん。センセイはカッコイイし、何でも出来ちゃうし、ペルソナいっぱい持ってるし。センセイになら、クマも逆ナンしても良いって思うクマよ~」
勝手に結論付けたクマが1人の世界に浸りこんでしまった。
「花村、今の事・・・」
「あぁ。全部聞かなかった事にしようぜ。クマにも口止めしておく」