【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第9章 眠れない夜を退治しに行こう
クマ君の中から人が生えた・・・!
しかも、眩しいくらいの美少年。
服を着ていなかったので千枝先輩と天城先輩に連れられてジュネスの中へ服を買いに行き、
残された私や完二、それと先輩達は商店街目指して歩き出した。
「天城達、もう少しかかりそうだ」
携帯を閉じながら鳴上先輩が汗を拭う。
「んじゃ、どっかで時間潰すか?」
そう言いながら花村先輩もシャツの胸元にぱたぱたと風を送っている。
丁度良く四六商店の前を通りかかったので、完二と私はホームランバーを買い、ベンチに腰掛けてそれに齧りつく。
「睦月お前、暑いのにそれ脱がねーの?」
タンクトップ姿の完二が2本目のホームランバーの袋を破りながら私に話しかけて来た。
正直ちょっと暑い。だけど、これは身に着けていたい。
「つか、去年あたりからずっとそれ着てるよな。いい加減衣替えしろよ・・・」
自覚無しに無神経な完二。鳴上先輩風に言うなら、そっとしておいてほしい。
「うん、これ気に入っててさぁ」
なんて言葉を濁す。それは勿論、嘘ではないのだけど。
「里中みたいに腰に巻いてみたらどうだ?」
なるほど、鳴上先輩の言う通り、そう言われればそうかもしれない。
そう思ってパーカーを脱ぎ、袖を腰に巻き付けてみた。
「どうですかね?」
「う・・・里中2号・・・思い出したくねぇ・・・」
「誰が何だって?花村ぁ!?」
アスファルトに正面から倒れ込んだ花村先輩の背中に靴跡が残る。
そこには1号もとい、千枝先輩の姿。