【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第7章 ノイズの交差点
気が付けば、霧の中に私は一人立っていた。
周囲は何も見えない。誰も、いない。
(ここは夢の中?それとも、私、死んじゃったのかな)
「どう?皆を救った英雄気分は?」
ノイズの混じった声に振り向けば、いつの間にか私のシャドウがそこに立っていた。
「あ・・・私・・・!ここ、どこなの?皆はどうなったの?」
「知らない方がいいんじゃないの?」
「どういう事・・・まさか・・・」
「それよりさぁ。私の力をこんなに酷使してくれちゃってさ。もう疲れちゃったわ。だから、もうあっち行こう?」
「ねぇ、皆は、花村先輩はどうなったの?教えてよ!」
「聞いたらあなたが悲しい思いをすると思って、折角言わないでいるのに。もうその事は忘れて、行こうって。ねぇ?」
ショックで身体の力が抜ける。
まさか・・・
まさか皆・・・もう・・・
膝が震えて、立つ力を失う。
最悪な結末が頭をよぎる。
嘘・・・そんなの・・・嫌・・・。