【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第7章 ノイズの交差点
「皆、聞いて!今からアイツの事分析して指示出すから!」
りせがペルソナの携えているゴーグルをかぶり、声を張りあげる。
「そこのヤンキー!攻撃来るよ!皆を守って!そのデッカイ図体で出来なかったら恥だよ!」
「誰がヤンキーだ!巽完二だ。やってやらぁ!」
アイドルとしてテレビで見ていた時には見たことの無い剣幕。
ぺルソナ能力に覚醒したばかりなのに、気丈に振る舞うりせに、少々驚いてしまった。
「緑の人は、右から攻撃!赤い人は追撃して!」
「おっけー!ってか緑の人って。里中千枝だよ」
「了解。私は天城雪子」
的確な指示に、クマのシャドウが手も足も出せない状況になっている。
さっきまでの絶望的な戦況をひっくり返す程に。
「リーダーっぽい人!あなたは反対側から攻撃!あの爪に気をつけて!」
「実際、リーダー。鳴上悠だ」
「今のうちにヘッドフォンはそこの倒れてるコ退避!なるべくここから離れて!」
「オッケー。俺は花村陽介。こいつは雪芝睦月。それじゃあ後は頼んだぜ!」
睦月の身体を抱えて広間の出口まで走り抜ける。
身体は温かいけど、全身ボロボロで息をしているかもわからない。
四月の時みたいだ。
あの時も、俺達の事、身を挺して守って、ボロボロになって・・・
また、守られちまったな。
なのに俺、お前の事守れなかった・・・