【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第7章 ノイズの交差点
「さよなら。永遠にね」
その言葉と同時に、シャドウの持つポールから大きなエネルギーの塊が襲い掛かって来る。
「お願い・・・ペルソナ!」
バリアの壁に高エネルギーが容赦なくぶつかって来る。
私が出した弾き返す力は弱く、脆いガラスの様に今にも割れてしまいそうだった。
だめ・・・!もっと・・・!
威力に圧されないように踏ん張り、歯を食いしばる。
身体中が熱い。
鼻から何か、生暖かい物が流れて来る。
多分、血なんだろうけど気にしている余裕なんて無い。
武器として持っていた物を握る爪先が割れているけど、痛みを感じるのは後だ。
今はとにかく・・・
例え私がどうなっても・・・
皆を・・・花村先輩を・・・守る・・・!
だからシラヤマ、お願い・・・!
「くっ・・・はぁああ!」
身体中がバラバラになるような感覚を受けながらも、私は耐え続けた。
「睦月!」
「睦月ちゃん!」
皆の声が、遠くから聞こえる。
「おねがい・・・みんな、逃げて・・・」
その時、すぐ後ろでクマ君の声が聞こえた。
「ムッチャン、後はクマに任せるクマ。うおぉぉおお!」
素っ頓狂な雄たけびと共に前に躍り出るクマ君。
「ダメ!危な・・・」
声よりも早く、シャドウの攻撃の中に突き進んで行ってしまった。
高エネルギーに耐えながら進み続けるクマ君。
そのままシャドウの持つポールに体当たりをした。
エネルギーの放出先を塞がれ、ポールが大爆発を起こす。
私に見えていた光景と、私の意識はそこで途切れてしまった。