【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第7章 ノイズの交差点
「え!?」
一瞬固まる空気。
皆が驚きと、少しの疑惑の目で私を一斉に見つめた。
「睦月、・・・大丈夫か?」
「そう言えば睦月って、シャドウを完全にペルソナにしたワケじゃなかったんだっけ」
「あ、あの!大丈夫、です。今の所身体に変わった所はないし」
「睦月ちゃん、今回、休んどく?」
「い、いえ!大丈夫です。皆と行きたいです!」
無理をしてないかと言うと、正直、それは嘘だった。
・・・だけどそれ以上にこの場所に一人で取り残されるのは嫌だった。
一人でここに居たら、霧の向こうからもう一人の私が襲い掛かって来そうで。
こんな景色の中にずっといたクマ君は、きっと本当に寂しかったのだろう。
この霧に包まれ続けていたら、私だって自分が何であるかを忘れてしまいそうだ。
・・・もしかしたら。
もしかしたらその方が良い事だって、あるのかな。
・・・そんなこと無い、よね。
小さく浮かんだ物騒な心に蓋をして、私は皆に遅れないように小走りでその場を離れた。